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PVループ (1)

圧容積関係(Pressure Volume Loop)は、PVループといわれ、心不全を理解するにに非常に有効な概念です。
スターリング曲線では、心機能を前負荷の代用である右房圧と心拍出量の関係を曲線であらわしました。心臓の収縮性や後負荷などの影響因子に関しては、図の中での曲線の位置や曲率で表現しました。
 
PVループでは、拡張ガイトンのように右左を相対的に評価することはできませんが、左心室の機能をさまざまな影響下でどのように変化するかを詳細に評価することが可能です。
 
PVループは、左室の圧と容積の変化を分析するための図であり、縦軸が左室内圧、横軸が左室容積となります。
 
基本的には、下の図のようになります。
圧と容積の関係ですので、時間の軸はなく、どれだけ時間がかかっているかはこれではわかりません
 
この図では横に移動する時には心臓の内容積が変化する時で、収縮期か拡張期ということになり、僧帽弁か大動脈弁が開いているときになります。
縦方向に移動しているときは、圧のみが変化しているときで、等容収縮期ないし等容拡張期で、両方の弁が閉じている状態になります。
 
つまり下の図で、1の時が僧帽弁が閉じた瞬間で、拡張期の終わりです。拡張期の終わりである1から心臓が圧を作れるだけ収縮しはじめ、かつ両方の弁が閉じているので、容積変化がないまま左室内圧が上昇している状態となります、つまり1-2(b)の間は等容収縮期になります。
2の段階で、左室内圧が大動脈圧を超えて、大動脈弁が開放し、収縮期となります。2-3(c)にかけては左室から大動脈に血液が拍出され、圧は収縮の最高血圧をピークに減少し、大動脈の圧より心内圧が低くなり、大動脈弁が閉じた瞬間が3となります。心筋自体は収縮期の段階で弛緩は始まっており、収縮期の最後の方は、弛緩し始めても圧がある程度あったり、血液自体の慣性などで血液は大動脈へ移動します。
3で大動脈弁が閉じて、どんどん弛緩が進み圧が低下していき、左房よりも低くなった瞬間に僧帽弁は開きます、それが4になります。3-4(d)は等容弛緩期であり、4-1(a)が拡張期となります。
また、ESPVRという3に接している直線が心臓の収縮特性を表しています。傾きが大きくなればなるほど収縮特性のいい心臓というふうになり、傾きが小さく横に寝ていけばいくほど悪い心臓ということになります。一般的には、これで問題ありませんが、いわゆるHFpEF(Heart failure with preserved Ejection Fration)の場合には、全体的に硬くて小さな心臓になりますので、不全心であるが、ESPVRの傾きが大きい心臓ということになるので、HFpEFの時には注意が必要です。
次に、EDPVRというのが、拡張特性を表した曲線になります。これは、心臓にそれなりに特有の曲線であり、一般的な心臓では、これは薬剤など投与によっても変化はしないと考えても差し支えはありません。数式で求めることができますが、数式書くのが大変なので割愛します。