心不全を中心とした循環器疾患に関する単なるブログ

心不全について私が知る・思うすべてのこと

緩和医療

DNARとは、心停止時に治療を行わないという限定的な指示である。

DNARは、do not attempt resuscitationの略で、心肺蘇生術を行わないことを意味します。心肺蘇生術ですので、基本的には心停止時にどうするかということになります。 絶対に間違えてはいけないのは、DNARということは、治療をしないということではありません…

心不全の急性増悪の原因がない時は、心不全の終末期だと考えられる。

慢性心不全が非代償化するときに、明らかな原因があるときには何とかなることが多いです。 例えば、薬を1週間飲んでいなかったとか、インフルエンザになったとかがあれば、それで増悪した心不全を治療して、薬を飲んでもらうように状況を整えたり、インフル…

慢性心不全の治療目標:治療の目標と私が考える緩和医療の定義

心不全の慢性期治療を行うのにあたっては、①-③が目標になるのではないかと考えています。 ①心不全そのものの進行を遅らせること、可能であれば改善させること。​ ②心不全による症状をできるだけ抑えること。​ ③心不全の増悪(非代償化)させないこと。させたと…

急性心不全の治療(28):心不全と心房細動とジギタリスと

ジギタリス製剤は、心房細動によく投与されているのをみかけますが、慢性期の心房細動の患者に投与するのは、エビデンス的には、有害な可能性がありますので、心房細動を伴う心不全患者への投与は勧められません。 ジギタリスの作用としては、Na/Kチャンネル…