心不全を中心とした循環器疾患に関する単なるブログ

心不全について私が知る・思うすべてのこと

心臓リハビリテーション(1)

リハビリテーションほど重要な治療はないと思っています。
βブロッカーよりも心臓リハビリテーションだと思っています。
(もちろんあえてどちらかを選ぶ必要はないのですが)


個人的には、心臓リハビリテーションという言葉よりも、循環器疾患リハビリテーションという方がいいなではないかと思ったりもします。その中で心不全リハビリテーション、虚血性心疾患リハビリテーション、下肢血管疾患リハビリテーション、術後リハビリテーションと分けて考えたほうがいいのではと思っています。


心臓リハビリテーションというと心臓が良くなるというイメージを抱いてしまいそうな気もします。

心臓リハビリテーションをしても、心臓そのものはたいして良くなるわけではありません。血管や骨格筋、自律神経を中心に全身に良い効果を及ぼして、有意義な効果がみられます。
また、心臓リハビリテーションとしてまとめると各適応疾患があっても、結局リハビリテーションの内容は同じだろうという感じになるように思いますが、これらは疾患として違うだけでなく、リハビリをするにあたっての注意点やリハビリの目標、メニューのようなものが違ってきます。そのため循環器疾患リハビリテーションとして、もっと概念的な大枠にして、そのうえで、各適応疾患に分けて、それぞれに対しての最適なリハビリを考えていくほうがいいように思っています。

循環器疾患リハビリテーションという言葉は使いませんが、ここでいう心リハは循環器リハだと思ってください。


では、まずは、大枠の心臓リハビリテーション(心リハ)について、日本心臓リハビリテーション学会(心リハ学会)のホームページや心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(2012年改訂版,最終更新2015/1/14, 心リハガイドライン)に沿ってみていきます。
心リハ学会によると、「心リハとは、心臓病の患者さんが、体力を回復し自信を取り戻し、快適な家庭生活や社会生活に復帰するとともに、再発や再入院を防止することをめざしておこなう総合的活動プログラムのこと」とされています。
また、具体的な内容としては、「運動療法と学習活動・生活指導・相談(カウンセリング)などを含む」とされており、運動療法を中心とした医療に関わるほぼすべての職種が共同して行う包括的な治療プログラムといえると思います。運動するだけが、心リハではないとも言えます。