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心不全について私が知るすべてを話すブログ

過度な塩分や水分の摂取も心不全の増悪の原因になる。

過度な飲水や塩分摂取によっても心不全は増悪します。
 
飲水や塩分負荷は前負荷を無駄に増やします。本来前負荷は、必要な心拍出量を維持するために必要ですが、過度な飲水や塩分摂取は子の前負荷を不要に増加させて、うっ血を増悪させます。また、高血圧や心不全の人は、摂取した塩分量に伴って血管収縮の起こって後負荷も増加してしまいます。
 
水分制限は、難しい問題です。同じ個人でも季節や生活の活動度といったものでも、1日に必要な水分の必要量は変わってきますので、なかなか1日にいくらまでと制限してしまうのは、難しいことが多いと思います。
私の個人的な見解ですが、入院中の状態、つまり、ほぼ気温や湿度が一定で、本当に自分の生活に必要な最低限の労作しかしない状態での水分摂取量(1200ml or 1500ml)を基準にしていただいて、それに活動性を考慮して随時水分の上限を上乗せするように伝えていました。また、その水分量が適切かどうかは、日々の体重測定で確認していただいて1日で0.5kg or 1kgの増加や、3日で1.5 or 2.0kgの増加の場合には、水分過多と判断できると伝えていました。さらに、このような体重の変化があった場合には、来院するか、利尿薬を渡しておいて、自己調整するように伝えおくと、水分摂取過多のために、心不全の急性増悪が起こるということをある程度防ぐことができます。
 
また、大腸内視鏡検査の前の2Lの下剤の服用で心不全の急性増悪を発症した方もいました。下剤として出るといえばでますが、やはり、心不全の方に、2L水を短時間で飲ますのは、心不全の増悪を引き起こす可能性があるということだと思います。
 
一方、塩分は制限するに越したことはないです。今の日本で普通に食事をしていれば、かなり塩分を制限しても塩分摂取不足になることはないと思います。必要な不可欠な塩分は1日2g程度で、日本ではかなり頑張って減らせて4g程度だと思いますので、不足することはないと思います。塩分は血圧を上げますし、体の中に水をためるように働きます。高張食塩状態が利尿薬の効果を上げることもありますが、あくまで特殊な時だけの話ですので、基本的には塩分はできる限り制限をかけるということが重要です。
 
また、心不全では低ナトリウム血症となるときがありますが、重症の心不全の低潅流の時に、重症度を反映して低ナトリウム血症となるときがありますが、多くの場合には、ループ利尿薬にサイアザイド系利尿薬か抗アルドステロン受容体拮抗薬を使っているときが多いと思います。サイアザイドは利尿からのナトリウムの排泄を相乗的に増やすのと、抗アルドステロン拮抗薬はそれに追加して、腸管からの塩分の吸収を低下させる可能性があります。低ナトリウム血症の時には、これらの利尿薬の併用を中止する必要があります。